人の毛髪は約10万本といわれています。
私たちの毛髪は常に外部にさらされており、チリや埃、スタイリング剤の汚れが付着しています。
しかし毛髪はそういった外部汚ればかりではなく、内部からくる汚れにもさらされている事はご存じでしょうか?
頭皮上には過度に分泌された皮脂や、汗、フケなども毛髪を汚す原因である。
これらの汚れを長く放置していると雑菌の増殖や悪臭、さらに髪の土壌である頭皮までもが痒みによる荒れ、フケなどを増幅させてしまいます。
頭皮から毛髪にかけては常に清潔を保たなければ本当の意味での ” 綺麗な髪 ” は手に入らないのです。
シャンプー剤には様々な種類があります。
髪質や現状による分類や、各中身の違いによる分類・・俗にいう‘界面活性剤’といわれる種類に分類されます。
界面活性剤のお話をすると・・・とてもマニアックでわかりづらいですが、要するに洗浄助剤ですね!・・?
軽く説明しときます・・・興味ない方は < >の文章は飛ばして下さい!
< 界面活性剤とは物質間の境界面に集まりやすい性質をもち、その2つの物質間の境界線を変化させるもの。
つまり界面活性剤=洗浄成分となります。
親水基と新油基の両方を持つ物質で界面(物質間の境界のこと)の性質を変える物質。
つまり油性分に吸着して水と共に流してくれるというわけです。
親水基 ・・・水になじみやすい部分。
親油基 ・・・油になじみやすい部分
界面活性剤の親水基には4つ種類があります。
<アニオン界面活性剤>
マイナスに電荷を帯びており、泡立ちがよく、洗浄力に優れています。 ※石鹸、シャンプーやボディシャンプー
<カチオン界面活性剤>
プラスの電荷を帯びており、毛髪表面を綺麗に整える働きがある。 ※トリートメントやコンディショナー、リンス、マスク
<ノニオン界面活性剤>
非イオン界面活性剤ともいい、プラスもマイナスも持たない。水と油をなじませる作用が強く化粧品などに使われることが多い。 ※クリーム、乳液
<両性界面活性剤>
プラスにもマイナスにも帯電する界面活性剤。非常に優しい洗浄力が多く眼や肌、髪にも優しいのが特徴。
※ベビーシャンプー
※さらにはアニオン界面活性剤にはたくさんの種類に分類され、各々の特色あるシャンプー剤ができているのです。 >
つまり!
「界面活性剤とは汚れをうまく落としてくれるもの。」
シャンプーの目的とは上記で語ったような
『毛髪や頭皮の‘汚れ’を取り除く』
ことが主な目的なのです。
また、ただ洗浄するだけではもちろん髪はパサついてしまうので、シャンプー剤の中にもコンディショニング剤や粘膜剤や保護剤なども配合され構成されています。
この界面活性剤が水に溶けない油汚れに作用して、表面を変化させ、水に溶けやすくして汚れを取り除くのです。このほかにも浸透や分散作用も持ち合わせているのです。
つまり簡単に言うと・・
「髪に付着している油汚れを変化させ、浮き上がらせて界面活性剤に吸着させて、水に流して汚れを落とす。」
これでシャンプーの大まかな仕組みが理解できて来たと思います。
『Abunno』の考え方
簡単で普通のことかもしれませんが、理解してやるのと、知らずに思い込みでやるのとでは雲泥の差がある気がしますね。
ではシャンプー剤に求めるものとはなんでしょう?
1つには適度に洗浄力がある。
2つ目にキメが細かく、泡立ちがよい。
3つ目に髪の絡みがなく、頭皮および毛髪に刺激が少なく優しい。
これらを基準に選ぶと良いとされています。
ここで皆様が一番わかりやすいのは2つ目の『泡』ではないでしょうか?
これは「汚れを落とす」と『=(イコール)』ではないということを知っておかなければいけません!
泡立ちが良いから汚れをよく落としてくれるとは言えないのです。
『泡』とは・・シャンプー剤選びにおいてとても重要要素だといえます。
『泡質』や『泡立ち』はシャンプー中の髪への負担を大きく減らしてくれるのです!
‘泡立ち’
これは洗浄する際、毛髪同士が過度に擦り合わさったり、絡まったりすることで毛髪表面のキューティクルの剥離を防ぐ毛髪と毛髪の間にクッションを作る働きがあるのです。
そしてそのクッションとなる‘泡’で大事になるのが、
‘泡質’である。
よくお客様に聞かれてお答えする中によく言う項目でもあります。
その‘泡質’の役割はクッション性にも見られる通り一言でいうと‘柔らかい泡’やよく聞く‘キメが細かい泡’が最適とされています。
より優しい泡がシャンプー選びには必要なのだとわかりますね。
髪もまたお肌同様デリケートなものなのです。
洗顔も、シャンプーをする際も、十分に掌で泡立てて、できる限りの摩擦をへらして行うことが大切だということを理解していただけたらと思います。
シャンプー剤選びにはほかにも用途によっても分けられます。
お客様のヘアスタイル、髪質にあわせた仕上がりを出せるものを選ぶことも大事なことである。
美容師はお客様の様々な背景を見たうえで、させて頂いた施術にあったシャンプー剤を提案しなければいけないのです。
そう、お医者様が患者様にお薬を処方するように、我々美容師もお客様にあったシャンプー剤を提案できる知識が必要になるのではないでしょうか。
上記で語った『界面活性剤』これには約10種類くらいに分類されます。
よく聞く「~系はいいですよ」や「~系はよくない」とか・・これらの言葉は実は知らず知らずのうちに界面活性剤のことを指しています。
「高級アルコール系」や「アミノ酸系」「石鹸系」etc・・・がそれにあたるわけです。
ですから・・一概に~系が良いとか悪いとかは言えないのです。
お客様には何が必要か? そのスタイルには何が適切か?を診断し、使用する事が『美髪』に近づく一歩になるのです。
最後にもう一度・・・
『我々美容師は髪の「お医者さん」でならなければならない』
と念頭に置きお客様と真剣に向き合っていきたいと思います!
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AB UNO
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