今回は少しアブウーノの"元"となるお話です。
美容師や理容師さんのお仕事と言えばまずは『カット』が最初に来るかと思います。
カットはボクらの時代で言えばカットをするいわゆるトップスタイリストは『花形』のような立場でした。
しかし最近ではだんだんとそうでもなくて1年も経たずにデビューが出来たり、なんとなく切ってます。なんて事も耳にします。時代かなぁ…と少し寂しくも感じます。
そんな理容師や美容師のカットと言えば実に数学的でいて緻密に計算され『スタイル』として形成しているといえます。
ほかに『カラー』や『パーマ』といった技術も実に理系的なんです。
カラーにおいては
・トーン計算やアンダー計算など足し算から引き算、掛け算、そして割り算は日常的に使わなければお仕事が成り立たないんです。…(僕自身は計算機でやってますが)
パーマも勿論
ウェーブ効率や薬剤の種類による反応効果などこれまた計算(機)が必要なんです。
このように一見"センス"がこの仕事を成り立たせ、個人の能力や感性で仕事が成り立ってみられがちですが、『美容師』の枠のみでは実はめちゃくちゃ『理系』なんですよね。
なのである意味では『経験年数』や『立場』ではその人の能力は測れないということ。つまり一年目であろうが10年目であろうがその"実"さえ知っていれば素晴らしい仕上がりを導くこともできるということになります。
しかし…そんなに甘く無いのもまた事実。
計算は経験に裏付けされた"解答"が出る事もあるからですね。
アブウーノでは常にスタイリスト自身の"主観"でスタイルを提案はしないように心がけております。
美容師が
これが似合います。
こっちの方が良いです。
と個人の感想のようなアドバイスではなく
"なぜ?"似合うのか。
"なぜ?"それが良いのか?
をハッキリと科学的に理論的にご説明してカウンセリングを進めることを心がけております。
もちろんこの様なカウンセリングに「物足りなさを感じる」お客様や「聞かれても困る」というかたなど「そこは美容師に決めてほしい」、「それがプロでしょ?」という方には疑問に感じる方もおられるのは事実です。
しかし以前にもお話ししましたが理美容師のお仕事にはその内容によりその日にMaxまで上げることは不可能なことも多いのです。
(もちろん注文内容によりその日で出来る出来ないは変わります。)
特に美容ブームの到来により髪は複雑なダメージ化になる一方でファッションの進むスピードに髪の耐久力が付いてこれなくなってきている事も知っておいてもらいたいです。
これからの美容師の世界も2極化になると良いとさえ考えております。
つまり
・ファッション先行の美容
・治療の先行の美容
こう特価することにより、お選びいただくお客様がより何を念頭に置いているのか?どこに入れば正解なのか?
とお客様にとっても美容師にとってもより分かりやすくなるとさえ思います。
この考え方についてはいつか形になるようにこれからの「美容界」のためにも必要になると思います。
なのでお客様の髪の状態を把握し正しいケア方法で施術をする事が"プロ"だと考えています。
アブウーノではまず、
お客様がどうありたいのか?
どうなりたいのか?
何を目標にするのか?
そしてなによりもまず1番何を大切にしたいのか?
を一緒考えてその為には何が必要か?まずはどうすれば良いのか?
時には何かを我慢してもらはなければいけない時もあります。お客様自身がしなくてはいけないこともあります。慣れなくてはいけないこともあります。
そして一緒に考え、しっかりとレクチャーをする事で髪の土台を作るのです。
そうして営業においては髪の診断を間違えない様に把握し、主観や経験から導くのではなく、まずは計算により仕上がりをはじき出し、より負担の少ない道を選んでいくのが"プロ"の仕事といえます。
なので時には厳しいことお伝えする事もあります。
ここまではやらせて欲しいとお願いする事もあります。
この様にお客様と話し合い、髪と向き合う事で一回一回ベスト尽くす。
つまり美容師という"髪のお医者"となれるように髪を診察する事が我々の仕事なんだと思います。
実はこの『理美容師』は『お医者さん』という考えはアブウーノの考えというわけではなかったのです。
その事実は理美容師の起源にありました。
実は"美"というより"理"が始まりで、その歴史はエジプトから始まりヨーロッパへ伝わったとされており、紀元前も前からの職種でもあったそうです。
昔は『髭』を切ることからラテン語の"バーバー"と言われていたそうです。
そしてヨーロッパに伝わり理容師は髭だけではなく髪も切り、ときには歯も治療したとも言われており、刃物を使う仕事を担っていたそうです。
そして当時病気の身体など人の一部切り、治療行為などを行うことも担っていたそうです。
つまり現代で言うところの『外科医』的な立場でもあったそうです。
そこから
『サージャン』ラテン語で『外科医』という意味を持ち
『バーバーサージャン』
つまり
『理容の外科医』
と言われたそうです。
つまり外科医のルーツは理容師だそうです。
そして1400年代には日本へ広がり『髪結い』として広まってきました。
このように我々理美容師は現在言う所の『お医者さん』と言っても過言ではありません。
ある外科医の方とアブウーノが大切にしている事をお話しした時
『君の考えてる事やっている事はあながち間違いではないんですよ』と言われ、この『バーバーサージャン』という真実を聞かされた時には運命すら感じました。
『手術』から『施術』へ
それが理美容師の原点なのではないかと思います。
アブウーノはこの先も世の中が変わろうとも、流行が離れたとしても、心負けずに『バーバーサージャン』である事に誇りを持ち、美容を進化させ、この業界が価値のある職業である事をこの道で証明していけたらと思います。
これが本来あるべき『美容師の在り方』なんではないでしょうか?
そして何よりお客様においては『安心して任せられる店』と言われるようにお客様の髪に寄り添える主治医になれるように日々進化させていきます。
最後まで読んでくださいました方々へ
改めまして。
このようなお店ではありますが今後ともよろしくお願い致します。
日々勉強、日々向上の心で髪と向き合います。
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AB UNO
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